優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
ダイアナと、その配下の数人の女子が、帰ろうとするキアラを取り囲んでいた。

「あなたがいることで、私たちは迷惑をしているのよ。
私、お父様に言ったわ。
この学校に、ナイフを振り回す危険な生徒がいるって」

カシアスは、木立の低い植え込みにしゃがんで、様子を伺った。

「あれは試合で・・」

キアラはそう言いかけたが、
ダイアナのほうが、口が達者だった。
両手を胸にあてて、いかにも芝居がかった大げさな身振りで

「あなた、カシアスを殺そうとしたのよ。恐ろしい!!
そんな生徒が一緒の教室にいるって・・
私、耐えられない」

別の取り巻きの女子生徒も、口々に

「今度、緊急父母会を開いて問題にするって、
うちのお母さまも言っていたわ。
グレイズ先生の授業で、殺人未遂が起きるなんて!
校長先生にも責任追及するって、大問題だって」

「ハクタ先生も辞めさせられるわ。責任問題ですもの」
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