優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「さっさと学校から出て行くのね。うちの親も黙っていないわ」

女子生徒たちは、口々に責め立て、責任追及の言葉をキアラに叩きつけていた。
キアラは、何も言い返さずうつむいて、拳をにぎりしめていた。

「グレイズ先生とハクタ先生を辞めさせるよう、署名活動もするって!」

ダイアナがキアラに指をつきつけて、周りの女子生徒を見回して賛同するように促した。

「そもそもアラゴンは、自分の学校に通っていればよかったのよ。
アラゴンはいつも暴力で物事を解決する、難癖つけるって、
お父様が言っていたわ」

ザザザザ・・・・
木立の枝がこすれ合う。

ヒューゥーーー

空気がゆらめき、冷たく湿り気を帯びた風が通り抜けた。
黒い雲が湧き出るように、空を埋めていく。

突風が吹き、校庭の木々を激しく揺らした。

ダイアナが、唇をとがらせて勝ち誇ったように、黄金の髪を揺らした。
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