優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「アラゴンでは緊急事態の時、1%でも可能性があるのなら、行動すべきだと言われるけど」

キアラは、決意したように、魔法陣の中央に、トンと小枝を刺した。

「これは緊急事態の状況だし。
効果があるのなら、やるべきだと思う」

<やるべきって・・・・>

今度は、カシアスがため息をついた。
もっと、ロマンチックな環境で、するべきだと思ったからだ。

こんな、遭難しているような状況では・・

「その、君の初めてを・・
僕でいいのかな。
キアラ、君の気持ちを聞きたい」

カシアスは横を向いて、キアラの顔を見ないようにした。

さすがに、カシアスも、まだ処女を相手にはしたことはない。
しかもアラゴンの娘だ。

「んと、嫌ではないけど・・・・」

その微妙な回答に、カシアスは足元をすくわれる感じがした。

消極的な肯定。

そして、パパ・アラゴンの大鎌伝説がちらつく。
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