優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
ドンドン

「何か?」
フェアリーの属性オトコが、
出て来たのだのだが、カシアスは思わず、見入ってしまった。

優美な気品を感じさせる顔立ち、ゆるりと束ねられた濃い緑の髪に金の糸が混じる長い髪、
その金と緑の混じる瞳は、カシアスに向けて、優し気に細められた。
長いローブに身を包み、それは神官のものだった。

「君が、カシアス君?学校から聞いているよ」

「あ・・はい」

この人が・・・元神官のシオン様?
あのサキュバスと専属契約したという・・・・
カシアスは、一瞬、固まったが、すぐに笑顔で返した。

「はい、キアラのノートや教科書を持ってきました。あと、お見舞いで」

カシアスは、1本だけ包んだ、
咲き始めたばかりの深紅の薔薇を差し出した。
キアラには、深紅の薔薇がふさわしいと思ったからだ。

「ずいぶんと遠い所、来てもらい悪かったね。大変だったろう。
さぁ、こちらに、お茶でもいかがかな」
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