優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
さすがのカシアスも、
ポーカーフェイスを続けることが、困難になった。

「ふーーーん、もしかして、君ってストーカーとか?」
少女の容赦ない追及に、カシアスは真っ赤になって立ち上がった。

「違います!!そんなつもりはありません!!」

「まぁ、落ち着いて座れよ。
ダーリン、お茶を入れてあげて」
少女は楽しそうに言い、お茶を一口飲んだ。

「なんといっても、カシアス家は、スパイの家系で有名だからな。
諜報活動のノウハウは持っているはずだ。
君は嫡男で、長子だし、なぁ、
カシアス14世君」

少女は、カシアスの顔色が変わるのを、おもしろがっている。

「アラゴンがこの事を知ったら、怒り狂うよね。
自分の大事な娘に許可なく、専属契約の印をつけられたなんてさ」

少女は、ふふふと笑い、歌を歌うように
「君さぁ、命が、危ないんじゃないのぉ?」

カシアスの脳裏に、アラゴンの大鎌伝説がかすめた。
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