優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「キアラの気持ちが・・・・
僕にはわかりません」
カシアスは自信なさげに、下を向いた。

「そーねぇ、あの子、人見知りするタイプだからね。
魔族的なアピールをしないしな」
少女は、フンガッと鼻息を荒くして、シオンを見た。

シオンは口を押えて、まだ笑いをこらえている。

「あの、僕はこれで失礼します」
カシアスが退散しようとすると、シオンが口を開いた。

「私からの提案なのだが、
週末、ここに勉強をしにこないかい?
薬草や、民間の伝統医療など、
君に教えることができる。

それに、来週からキアラにも教えることになっているから、
一人より、二人のほうがいいだろう」

コホン
シオンは咳払いをして、
いつもの冷静さで、宝珠をカシアスに渡した。

「この次は、ちゃんと相手の承諾を得るように。
トラブルの原因になるからね」

「はい・・・・」
カシアスはうつむいて、自分の宝珠を握りしめた。
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