優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「んでさぁ、来週、来るの?来ないの?」
少女の追及は、まだ続いた。

「あの・・来ます。勉強をしたいので」
カシアスは、内心ほっとして答えた。

「勉強ではなく、キアラに会いに・・・でしょう?」
<煮え切らないオトコ>というように、
少女は机を指先でトンと弾いた。

「イリス、いじめてはかわいそうだよ。
そこまでにしておきなさい」

イリス!・・・・
この子が、サキュバスの奥方なのか!
カシアスは驚いて、ケーキをほおばっている少女を見つめた。

「じゃぁ、来週の午後、待っているからね」
シオンは微笑み、イリスも口角をあげて、ニマッと笑った。

「門のところまで送ろう」
シオンがそう言ったので、
カシアスは、2階の窓を見上げた。

窓のカーテンが、半分だけ見える。
キアラが、隠れるようにしてこちらを見て、微笑んでいた。

あの絵姿のフェアリーのように・・・・
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