2ねんせいの夏。
『僕ら二人は今、明日の自分、そして明日の日本について語り合っていたのだよ。』

『はいはい。』

亜子、そして奈々と潤ですら相手にしない。

『はぁ、まだまだ子供にはわからない話だよ。』

貴が言う。

『どっちが子供だかわかんないよ。』

潤に言われて貴と宏はおとなしくなる。
奈々と亜子は顔を見合わせ笑いだす。

『ねぇ、それより明日の海だけどさぁ、』

潤が天気予報を探し、テレビのチャンネルを変える。
慌てた貴と宏は潤からリモコンを取り上げ、

『潤楽しみだなぁ明日。天気はばっちり雨…じゃなかった、晴れだってさ、調べといたよ兄ちゃんが!』

貴が言う。

『本当に?やった!』

潤が喜ぶ。

『え?明日は雨じゃ…』

そう言いかけた亜子の口を宏が押さえる。

『何たくらんでるの?』

奈々が聞く。

『僕らの有意義な夏休みのためだよ。』

宏が言う。

『何が有意義よ。だらだらしてるだけなのに!』

亜子が言う。

『失礼な!』

宏が言い返す。
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