２ねんせいの夏。

『先生になったばっかりでうちのｸﾗｽ担任するなんて大変だな。』

慎が言う。

『でも良太君だからなんとかなってるところもあるよね。』

亜子が言う。

『うん、あ、でも他のｸﾗｽより私たちのｸﾗｽは人数少ないよね。少しは楽なんじゃない？』

奈々が言う。

『いや、兄ちゃん達が数人分の苦労かけてるから結局は同じかそれ以上だろ。それ見越しての校長の配慮だろ？』

慎が言う。

奈々と亜子が納得し頷く。

『2年生の担任は3年生に持ち上がるから、良太君の苦労と悩みも続くんだね。』

奈々が言う。

『私達がしっかりしなきゃね…』

亜子が言う。

『うん…』

慎と奈々が頷く。

『心もよろしくね？』

亜子が言うと、近くにいた心は急に振られて、首を傾げながらも笑ってかえした。