2ねんせいの夏。
探し物3
『誰か来る!』
すっかり暗くなろうとしている秘密の場所で、三人は近付く足音に警戒した。
足音は確実にそこに向かって来ていた。
暗くて顔が見えない人物が二人、こっちに向かって声をかけた。
それは聞き覚えのある声―――。
『やっぱりここか、わかりやすいんだよ貴は。』
『宏……?と、誰だ?』
『やっぱりわからないよね。』
暗くて見えないところで、がっかりした表情がよく伝わる声のトーン。
『太陽だよ、さっきそこで会ったから連れてきた。』
説明してもピンとこない様子の三人に、宏は仕方なく言った。
『小学校から同じ、森 太陽!病気でたまにしか出て来られなかった、あのっ。』
それでも尚、ピンとこない様子だったが、
『まぁいいじゃん、座れよ宏、太陽も。』
話をすり替えようと春が頑張る様子が、太陽にはなんだか切なかった。
『三人もいるとは思わなかったよ、悩み多き男達だなっ!』
『お前は悩みなさすぎるんだよ。』
いつもニコニコしている宏に、貴が嫌味っぽく返した。
『悩みはあるが、答えが出そうにないなら諦める。深く考えないな。』
それが宏だと、三人は思った。
『太陽の悩みは?』
すっかり暗くなろうとしている秘密の場所で、三人は近付く足音に警戒した。
足音は確実にそこに向かって来ていた。
暗くて顔が見えない人物が二人、こっちに向かって声をかけた。
それは聞き覚えのある声―――。
『やっぱりここか、わかりやすいんだよ貴は。』
『宏……?と、誰だ?』
『やっぱりわからないよね。』
暗くて見えないところで、がっかりした表情がよく伝わる声のトーン。
『太陽だよ、さっきそこで会ったから連れてきた。』
説明してもピンとこない様子の三人に、宏は仕方なく言った。
『小学校から同じ、森 太陽!病気でたまにしか出て来られなかった、あのっ。』
それでも尚、ピンとこない様子だったが、
『まぁいいじゃん、座れよ宏、太陽も。』
話をすり替えようと春が頑張る様子が、太陽にはなんだか切なかった。
『三人もいるとは思わなかったよ、悩み多き男達だなっ!』
『お前は悩みなさすぎるんだよ。』
いつもニコニコしている宏に、貴が嫌味っぽく返した。
『悩みはあるが、答えが出そうにないなら諦める。深く考えないな。』
それが宏だと、三人は思った。
『太陽の悩みは?』