2ねんせいの夏。
『高校行くって言ったって、今の状況からすぐには無理だ。
太陽には病気の事と親の事、
修には仕事と家族の事。

そして俺には…』

『学力と学力と学力と金?』

『殴る。本気で。』

『いいじゃん。皆で行くこと。』

『太陽、お前は世間知らずかっ。』

『そうだよ、簡単に言うな!』

『じゃあ…』

『なんなんだ?』

『“絶対”ではない約束をしよう。』

『約束?』

『約束の年、皆で集まるんだ。強制じゃないけど努力するんだ、その日の為に。その日集まることを。』

『それはいつ?』

『そうだなぁ、キーワードは二つ。
“2年生の夏”に“山口”
その日までに、それがいつなのかも考えるんだ。』

『集まれない自信がある…。』

『その自信が無くなったら僕らは明日の為に努力するんだ。』

『集まろう、
一人じゃないんだから。』

『集まるか、
一人でもいいからそこへ。』

『集まるさ、
そこに僕達の答えがあるなら。』
< 29 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop