2ねんせいの夏。
佐倉家の親戚が経営する学園。

家のすぐ横に建つ高校。


あいつらとの約束の時が来て、

父さんとの約束の時が迫った。


結局なにも変わらない自分がいるだけで、
あいつらとの約束も、
父さんとの約束も、
果たせないんじゃないかと思っていた。

全ての言い出しっぺは、

自分なのに…


二十歳の春、

うちを訪ねてきたのは
あいつら三人。

春、修、太陽。


父さんは宏から聞いた
五人の約束の為に、三人に、
俺が来年から二年に編入する私立の高校を勧めていた。

三人の親達には、うちを寮代わりにして暮らすことを提案していた。

悩んだ末、
どの家族も賛成して三人を、
澤田、真柴、佐倉家に送り出した。

三人が貴の弟、慎、
宏の妹、亜子、
佐倉家の奈々達と
机を並べていた年、
貴は勉強を再開し、来年に備えていた。

宏も日本に戻り、
同じ私立に貴と共に編入する準備をしていた。


ついに

“2年生の夏”“山口”

二つのキーワードを解読した、

五人が集まる夏が始まる。
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