2ねんせいの夏。
『もう、その話はいいから。』

『よくない!』

『いいって。
とりあえず1週間は帰らないから、よろしく!』

『部活あるでしょ、
  どうすんのよ。』

『ちゃんと行くよ。ここから通う。』

『部活何してんの?』

春が聞いた。

『野球。』

『おぉ、野球!』

春と健が声をそろえた。

『そこの2人、野球ってだけで
親近感持たなくていいから!』

『真砂希君、
僕の部屋に泊まってもいいよ?』

健が言いだした。

『本当か!サンキュー!
えっと、健ちゃんだよな。』

『うん。行こっ!』

『ちょっと…』

健の部屋に泊まる事にした真砂希は、健と春を味方にして部屋に消えていった。

『まぁ、子供じゃないんだし
そのうち帰るだろ?』

宏は諦めたように言った。
亜子も知らないといったように
部屋に帰って行く。

『どうすんだ?』

そう呟いた貴は、昔の自分を見ているようで、なんだか気になった。

真砂希の両親は、とても温厚で
喧嘩の原因は真砂希にあると
思い込んだのは、皆同じだった。

どちらも悪くない喧嘩も
あるのかもしれない。
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