2ねんせいの夏。
『あと…剛さんに連絡!』

『あっ、僕が行ってくるよ、交番。すぐそこだし。』

宏が言った。

『勤務時間が終わってから連絡してくれる?
きっと今すぐ言っても抜けられないし、抜けられないのに言っても気にするしね。』

光さんが気をつかった。

『分かった、
勤務時間終わりしだいすぐに連れてくから。』

宏はそう言って部屋を出て行く。

『今行っても…』

貴が言った。
もう宏はいない。

『タクシー来たよ。光さんと、
おばさん!
あと亜子ちゃんでいいかな?』

奈々が言った。

『あと心配な人は病院までダッシュ!』

『行く!』

健と潤が言った。貴も太陽も春、慎も行くことにした。
近くの真柴兄妹の祖父の病院。


病院――――――――。


『双子ちゃんかぁ…』

『おばさんごめんね、太陽君に用だったのに…、頼っちゃって。』

亜子が謝る。

『いいのよ、親子喧嘩止めてもらっちゃって。』

ダッシュメンバーが到着した。
剛さんと宏はまだ。

皆心配そうにする。

『皆産まれる時、今日みたいに
たくさんの人に心配されて、
たくさんの人に楽しみにされてたのよ。』

太陽の母の一言。
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