2ねんせいの夏。

夜空に咲く花

朝、珍しく皆が遅起きだった日の空は、真夏の青空、快晴だった。

電気も既に回復していて、いつも通りの朝だった。

『昨日は盛り上がったみたいだねぇ。』

コックの浩介さんが言った。

『亜子ちゃんや慎君まで遅いなんてね。』

お手伝いさんのあかねさんが言った。

『いびきがうるさくて…』

『誰だ?いびきなんてかいてた奴はぁ。』

そう言った貴の方に皆が黙って注目する。

『俺!?まっさか、ほんとに?違う違う!……俺?ほんとに?…で決定のようですね』

一人反論していた貴が認めたところで、皆の視線攻めから解放された。

『花火楽しみ』

ご飯を口いっぱいに詰め込んだ健がはしゃぐ。

『皆いつ頃来るのかなぁ。』

『気が早いよ、まだ朝だよ。』

『おっはよ!!』

『気の早い奴がもう来たよっ…』

春だった。

『いや諸君、元気だったかね』

朝からテンションは高かった。
健と貴を除く寝不足組は春を相手にしない。

『なんだなんだこんな日に。もっと元気だせよなっ、宏!!』

背中を力一杯叩かれた宏。

『うぜぇ。』
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