虹色の愛
デート?①
〇3階・客室扉前
さくら、部屋から出てくる。手にはメガネを持ってる
さくら「翔太さんたち、でかけたのかな?」
さくら、メガネを持ったまま階段をおりていく
〇1階・階段下
はじめ、階段を見上げてる
さくら、階段をおりてくる
さくら「はじめさん」
はじめ「お、メガネはしないんだ」
さくら「ええ、今日は頼らなくても大丈夫そうなんで」
はじめ「じゃあ、デート行こっか」
さくら「はいっ」
さくら、少し照れながら返事する
〇地下一階・リビングルーム
糸、椅子に座ってコーヒーを飲んでいる
* * *
糸「伝えたら、さくらは正気じゃなくなるぞ。あの時みたいに」
はじめ「そんなの分からない…」
糸「いや!、ダメだ。ダメなんだよ。」
* * *
糸、天井を見上げる
糸(やっぱり、俺はお前にはなれないよ。ひろ…)
〇深作家・敷地内の道場・昼
翔太とわたる、柔道の手合わせをしている
さくらとはじめ、壁際で座って二人を見てる
さくら「はじめさん、私道場デートなんて初めてです」
はじめ「あはは、デートなんて言ったけどこの島にデートスポットなんてなくてさ。でも、さくらと2人でお出かけしたかったんだ」
はじめ、さくらを見つめる
さくら「な、なんですか?」
はじめ「やっぱり、さくら可愛い!!」
はじめ、さくらを見ながらデレデレになり、ハグしようとする
はじめ、ハグする瞬間に飛んできたタオルに当たる
わたる「ふー危ない、危ない。可愛いさくらに当たるところだった」
翔太「いや、はじめくんは当たってるよ?」
はじめ「(怒りが込み上げる)なんで、俺はさくらとイチャイチャ出来ないんだよ!!!」
はじめ、立ち上がりわたるのもとに向かう
わたるとはじめ、言い争いをしてる
翔太、2人をなだめている
さくら、その様子を見ている
さくら「ほんとに仲良いなぁ」
さくら、3人の元に向かう
さくら「はい、はい」
さくら、わたるとはじめの手を取り握手させる
さくら「仲良いのは分かったんで、喧嘩しないでくださいね」
はじめとわたる、驚いてる
さくら「ん?どうしました?」
ガラガラと道場の扉が開く音がする
翔太の母「翔太!わたる!お昼出来たわよ!あら?はじめくん?」
はじめ「どうも、お邪魔してます」
はじめ、軽く会釈する
さくら、翔太の母に近寄る
さくら「はじめまして、空野さくらです。お邪魔してます」
翔太の母「さくら?もしかして、松崎さんのとこの?」
さくら「はい。今宿舎の手伝いに来てて…」
翔太の母「あら、さくら!大きくなったね〜」
翔太の母、さくらの頭を撫でたり、ほっぺを触ったりする
翔太の母「美和子はね2つ下の後輩なんだよね」
さくら「お母さんの先輩…」
翔太の母「だから、さくらの話はよく聞いてたよ。ほんと、可愛くなって…翔太のお嫁さんになる?」
翔太の母、一瞬真顔になる
翔太、顔が赤くなる
はじめ「ダメダメ!お嫁なんて許しません!」
わたる「そ、そうだ!」
翔太の母「はいはい。さくらもお昼食べてきな!」
翔太の母、さくらだけ連れて道場を出る
翔太「あ!ちょっと待ってよ!」
わたる「翔太のお袋さんも敵かもしれん」
はじめ「俺の中では敵、確定だ」
3人、追いかけるように道場を出る
〇宿舎雅・地下一階リビングルーム・昼
糸、テーブルに顔を伏せて寝ている
涼、リビングルームに入ってくる
糸、音で気付いて起きる
涼「おつかれ」
糸「今何時だ?」
涼「もう、昼だよ。ねぇ、さくらは?」
糸「あぁ、はじめとデート」
涼「は?」
糸「いや、もう仕事ないから…ってそんなショック悔しそうな顔しなくても」
涼、分かりにくいが悔しい顔をする
糸「お昼、簡単なものでよかったら作るけど」
糸、立ち上がりエプロンをする
涼「じゃあ、お願いします。俺も手伝うよ」
〇地下一階・キッチン
糸と涼、キッチンで料理をしている
涼「他は?」
糸「一馬は仕事、わたると翔太は翔太の実家に行った」
涼「へー。」
2人、沈黙する
糸、具材を炒めてる
涼、食器を片している
糸「涼って、何で医者になりたいの?」
涼「は?」
涼、嫌そうに糸を見る
涼「糸、きもい。お前は人に関心持たない冷たい人間だろ?」
糸「そんなことねーよ」
涼「…さくらだよ。小さい頃さくらが怪我して、それを治したことあって。その時にお医者さんみたい!なんて言われて、そこから」
涼、嬉しそうに話す
糸「その話、さくらは覚えてる。」
涼、手が止まる
糸「今朝、その話をされた。でも、さくらは治したのが俺だと思ってる。…ごめん」
涼、驚きつつも悲しい顔をする
涼「いいって。それより覚えてくれてる事の方が嬉しいよ」
涼、糸の隣に立ち使う食器を並べる
糸「そっか。あと、涼はさくらのこと本気なの?」
糸、出来上がったチャーハンをお皿に盛り付ける
涼、盛り付けたお皿を持つ
涼「ああ、本気。」
糸「分かったよ」
糸と涼、2人で笑い合う
涼「糸も大変だな。」
涼、キッチンを出る
糸「そんなことねーよ」
糸、少し笑いながらキッチンを出る
〇深作家・道場・午後
小学生10人くらいが指導を受けている
翔太の父、わたるが生徒たちに指導をしている
さくらとはじめ、壁際でパイプ椅子に座り見学してる
翔太、はじめの隣で立っている
はじめ「結構生徒いるんだな」
翔太「うちの島に住んでない子が結構いるんだよね。夏休み期間だけの子もいる。そこそこ有名なんだよ、うち」
さくら「というか、翔太さんも柔道されるとは驚きです。」
翔太「よく言われる。」
翔太の父「翔太!それと、はじめ!お前も参加しろ!」
翔太の父、2人に手招きをする
はじめ「えー俺もですか?!俺、デート中なんだけど…」
わたる「はじめ!久しぶりに手合わせするぞ!」
わたる、口に手を当てはじめに呼びかける
翔太「こりゃ、参加しなきゃだよ。ほら、早く着替えてきな」
はじめ「もー」
翔太、はじめの背中をぽんぽんと叩く
はじめ、道場の外に一旦でる
翔太「さくらちゃん、びっくりすると思うよ。はじめくんは、僕らよりも強いから」
さくら「え?」
さくら(あのチャラい感じのはじめさんが?…)
翔太、さくらの頭をぽんぽんしてわたるたちの元へ向かう
翔太(さくらちゃん、思い出してね。少しでも僕らとの思い出を。)
翔太、さくらを見ている
さくら、部屋から出てくる。手にはメガネを持ってる
さくら「翔太さんたち、でかけたのかな?」
さくら、メガネを持ったまま階段をおりていく
〇1階・階段下
はじめ、階段を見上げてる
さくら、階段をおりてくる
さくら「はじめさん」
はじめ「お、メガネはしないんだ」
さくら「ええ、今日は頼らなくても大丈夫そうなんで」
はじめ「じゃあ、デート行こっか」
さくら「はいっ」
さくら、少し照れながら返事する
〇地下一階・リビングルーム
糸、椅子に座ってコーヒーを飲んでいる
* * *
糸「伝えたら、さくらは正気じゃなくなるぞ。あの時みたいに」
はじめ「そんなの分からない…」
糸「いや!、ダメだ。ダメなんだよ。」
* * *
糸、天井を見上げる
糸(やっぱり、俺はお前にはなれないよ。ひろ…)
〇深作家・敷地内の道場・昼
翔太とわたる、柔道の手合わせをしている
さくらとはじめ、壁際で座って二人を見てる
さくら「はじめさん、私道場デートなんて初めてです」
はじめ「あはは、デートなんて言ったけどこの島にデートスポットなんてなくてさ。でも、さくらと2人でお出かけしたかったんだ」
はじめ、さくらを見つめる
さくら「な、なんですか?」
はじめ「やっぱり、さくら可愛い!!」
はじめ、さくらを見ながらデレデレになり、ハグしようとする
はじめ、ハグする瞬間に飛んできたタオルに当たる
わたる「ふー危ない、危ない。可愛いさくらに当たるところだった」
翔太「いや、はじめくんは当たってるよ?」
はじめ「(怒りが込み上げる)なんで、俺はさくらとイチャイチャ出来ないんだよ!!!」
はじめ、立ち上がりわたるのもとに向かう
わたるとはじめ、言い争いをしてる
翔太、2人をなだめている
さくら、その様子を見ている
さくら「ほんとに仲良いなぁ」
さくら、3人の元に向かう
さくら「はい、はい」
さくら、わたるとはじめの手を取り握手させる
さくら「仲良いのは分かったんで、喧嘩しないでくださいね」
はじめとわたる、驚いてる
さくら「ん?どうしました?」
ガラガラと道場の扉が開く音がする
翔太の母「翔太!わたる!お昼出来たわよ!あら?はじめくん?」
はじめ「どうも、お邪魔してます」
はじめ、軽く会釈する
さくら、翔太の母に近寄る
さくら「はじめまして、空野さくらです。お邪魔してます」
翔太の母「さくら?もしかして、松崎さんのとこの?」
さくら「はい。今宿舎の手伝いに来てて…」
翔太の母「あら、さくら!大きくなったね〜」
翔太の母、さくらの頭を撫でたり、ほっぺを触ったりする
翔太の母「美和子はね2つ下の後輩なんだよね」
さくら「お母さんの先輩…」
翔太の母「だから、さくらの話はよく聞いてたよ。ほんと、可愛くなって…翔太のお嫁さんになる?」
翔太の母、一瞬真顔になる
翔太、顔が赤くなる
はじめ「ダメダメ!お嫁なんて許しません!」
わたる「そ、そうだ!」
翔太の母「はいはい。さくらもお昼食べてきな!」
翔太の母、さくらだけ連れて道場を出る
翔太「あ!ちょっと待ってよ!」
わたる「翔太のお袋さんも敵かもしれん」
はじめ「俺の中では敵、確定だ」
3人、追いかけるように道場を出る
〇宿舎雅・地下一階リビングルーム・昼
糸、テーブルに顔を伏せて寝ている
涼、リビングルームに入ってくる
糸、音で気付いて起きる
涼「おつかれ」
糸「今何時だ?」
涼「もう、昼だよ。ねぇ、さくらは?」
糸「あぁ、はじめとデート」
涼「は?」
糸「いや、もう仕事ないから…ってそんなショック悔しそうな顔しなくても」
涼、分かりにくいが悔しい顔をする
糸「お昼、簡単なものでよかったら作るけど」
糸、立ち上がりエプロンをする
涼「じゃあ、お願いします。俺も手伝うよ」
〇地下一階・キッチン
糸と涼、キッチンで料理をしている
涼「他は?」
糸「一馬は仕事、わたると翔太は翔太の実家に行った」
涼「へー。」
2人、沈黙する
糸、具材を炒めてる
涼、食器を片している
糸「涼って、何で医者になりたいの?」
涼「は?」
涼、嫌そうに糸を見る
涼「糸、きもい。お前は人に関心持たない冷たい人間だろ?」
糸「そんなことねーよ」
涼「…さくらだよ。小さい頃さくらが怪我して、それを治したことあって。その時にお医者さんみたい!なんて言われて、そこから」
涼、嬉しそうに話す
糸「その話、さくらは覚えてる。」
涼、手が止まる
糸「今朝、その話をされた。でも、さくらは治したのが俺だと思ってる。…ごめん」
涼、驚きつつも悲しい顔をする
涼「いいって。それより覚えてくれてる事の方が嬉しいよ」
涼、糸の隣に立ち使う食器を並べる
糸「そっか。あと、涼はさくらのこと本気なの?」
糸、出来上がったチャーハンをお皿に盛り付ける
涼、盛り付けたお皿を持つ
涼「ああ、本気。」
糸「分かったよ」
糸と涼、2人で笑い合う
涼「糸も大変だな。」
涼、キッチンを出る
糸「そんなことねーよ」
糸、少し笑いながらキッチンを出る
〇深作家・道場・午後
小学生10人くらいが指導を受けている
翔太の父、わたるが生徒たちに指導をしている
さくらとはじめ、壁際でパイプ椅子に座り見学してる
翔太、はじめの隣で立っている
はじめ「結構生徒いるんだな」
翔太「うちの島に住んでない子が結構いるんだよね。夏休み期間だけの子もいる。そこそこ有名なんだよ、うち」
さくら「というか、翔太さんも柔道されるとは驚きです。」
翔太「よく言われる。」
翔太の父「翔太!それと、はじめ!お前も参加しろ!」
翔太の父、2人に手招きをする
はじめ「えー俺もですか?!俺、デート中なんだけど…」
わたる「はじめ!久しぶりに手合わせするぞ!」
わたる、口に手を当てはじめに呼びかける
翔太「こりゃ、参加しなきゃだよ。ほら、早く着替えてきな」
はじめ「もー」
翔太、はじめの背中をぽんぽんと叩く
はじめ、道場の外に一旦でる
翔太「さくらちゃん、びっくりすると思うよ。はじめくんは、僕らよりも強いから」
さくら「え?」
さくら(あのチャラい感じのはじめさんが?…)
翔太、さくらの頭をぽんぽんしてわたるたちの元へ向かう
翔太(さくらちゃん、思い出してね。少しでも僕らとの思い出を。)
翔太、さくらを見ている