Contact〜再会した初恋の君に〜
知っていく喜び
休日がなかなか合わない私たちのデートは、いつも水曜日が休日の宏和が私の退勤時間に合わせて夕方から会うという感じだった。
指輪をくれたあの日から約3週間が経った火曜日の夜、いつものように宏和から私のスマホにメッセージが届いていた。
「明日は都合が悪くて会えない。代わりに今週の土曜日が休みになった。祐貴と佳純のお祝いを一緒に買いに行こう」って連絡があった。
しかも、「金曜日に一緒に夕飯も食べよう。それと泊まりの準備をしてきて」というお願いが少し遅れて届いた。
金曜日の夜…。泊まりの準備って、そういうことよね。
一人で想像して顔を熱くする…。
どうしよう…。どうしたらいいの?
それは考えていなかったわけでは無いし、いずれはって思っていた。
それに宏和となら…って思う。
以前に1人だけ少しお付き合いをした人がいたけれど、その人とはそういう関係になる前に別れた。
初めて…なんて重いって思われちゃうかな。
…きっと宏和は初めてではないだろうと考えると、過去の女性に対するモヤモヤとした感情が湧いてくる。
うーん…ダメ。頭の中がネガティブになっちゃいそう…。
頭をぶんぶんと振って、思考を切り替え返事を送る。
「金曜日は仕事が終わったらどこに行けばいい?」と返信すると「職場に迎えに行くよ」と返ってきた。
「OK」という猫のスタンプを送った。