Contact〜再会した初恋の君に〜
side 宏和
俺たちはお互いに思っていたこと、考えていたことを語り合い、気がつけばかなりの時間が過ぎていたようだ。
シャワーを浴びた後のことを少し期待していた俺は紗希を待たせないように急いでシャワーを浴びリビングに行く。
「紗希…お待たせ…」
リビングのソファで待っている紗希の様子を窺うと、気持ちよさそうな寝息が聞こえた。
「寝ちゃったか…」
紗希も俺と同じで眠れなかったと言っていたし、起きて待っていられなくても仕方がないと思う。
ベッドに運ぼうと抱きかかえるが起きる気配はない。
そっとベッドの上に下ろし包み込むように抱き寄せ、気持ちよさそうに眠る紗希の髪を梳きながら寝顔を眺めていたが、しばらくすると俺も眠気に勝てず意識を手放してしまった。
こんなに幸せを感じて眠ることができたのは久しぶりだった。