Contact〜再会した初恋の君に〜
「だいたい…私としては昔の知り合いにはあまり会いたくなかったんですから…。それに昔も彼と一緒にいるといろいろ言われましたし、なるべく関わらないようにしたいなって思ってます」
「紗希ちゃんがそう思ってても、相手がどう思うかはわからないしね。私からは避けたくても避けられないこともあるってことと、『縁』っていうものがあることだけは伝えておくわね」
「避けるというか、関わらないようにするだけです。君子危うきに近寄らずって言うじゃないですか。そう何度も危うき人には近づきません」
もう一度私の気持ちを伝えて、真紀子さんの様子を見る。
「ヒロ先生は危うい人なのかしらね? まあ、彼もモテるでしょうから、紗希ちゃんが関わりたくない気持ちも分からないでもないんだけど…」
「そうです。私、まだ恋愛とか結婚とかそういうこと考えていませんから」