Contact〜再会した初恋の君に〜

「俺が引き受けるのはいいですけど、生徒会の仕事と重なったら、相手の子に負担がいきますけど大丈夫ですか?」

彼の言葉にクラスの女子はみな頷く。
少しくらい大変でも瀧本くんと堂々と一緒にいられる時間が持てるなら、多少の苦労は構わない、といったところだろう。

「じゃあ、それでもいいということで、クラス委員を引き受けてくれる女子はいますか?」

「「「「「はい」」」」」

何人が手を挙げたのだろう…。

今日一番の活気に満ちている教室に唖然とする。もしかして手を挙げた女子は私以外の全員なのでは…と思い驚く。

学校で1番人気の彼と一緒に委員をしたがる女子は多数いて、選抜に困っていた。

私は基本的に面倒事は避けたいと考えているので、こういう場で積極的に手を挙げることはしない。

やりたいと考え手を挙げる人がいるものを、あえて自分も手を挙げるなんて以ての外というところだ。

それにこういうものはやりたいという人がやる方がきちんとやると思うから、だから関心もなくぼんやりと窓の外を眺めていた。
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