Contact〜再会した初恋の君に〜

「おしゃれな感じのお店だね」

「うん。さあ、入ろう」

佳純ちゃんが扉を開けるとお店の人が「いらっしゃいませ。波多野様」と声をかけてきた。

「こんばんは…えっと…」

「いつもの窓際のお席でよろしいでしょうか?」

「お願いします」

佳純ちゃんと店員さんのやり取りを後ろで聞いていた私はそのまま後について店内へ足を進めた。

「佳純ちゃん、すごい名前を覚えてもらってるの?」

「そうなの。美味しいから何度も来てて…。予約とかも自分がすることが多かったから自然と覚えてもらったみたい」

「それだけこのお店によく来るってことね」

すると「うん」と答えた佳純ちゃんの足が止まった。

「佳純ちゃん。どうしたの?」

佳純ちゃんの後ろからのぞき込むとそこには瀧本くんが宮下くんと一緒に席についていた。
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