Contact〜再会した初恋の君に〜
「田中さん本当に久しぶりだね。元気だった?」
「宮下くんは元気そうだね。なんだ、佳純ちゃんの報告って宮下くんとのこと?」
二人は一度見つめあった後、「そうなの」と笑顔で結婚することを教えてくれた。
「おめでとう。本当に二人とも良かったね」
「うん。ありがとう」
「二人の結婚はいつかな…って、ずっと思っていたから報告を聞けて嬉しい。やっぱりさっきお花を買っとけば良かった…」
「先に言ってくれれば良かったのに」と少し膨れてみせる。
綺麗な琥珀色のシャンパンが注がれたグラスを持ち「おめでとう」と乾杯する。
「田中さんさ。そういえば、宏和から同じ職場だって聞いたところだったんだ。カウンセラーになったんだって? 仕事どう?」
「…仕事は1年目だしまだまだだよ。毎日教わることばかりで、少しでも早く周りに迷惑かけないようにならないとって必死よ」
「そうだな…。いつも一生懸命に仕事してる姿を見かけるよ」
私が来てからあまり声を発していなかった瀧本くんが私を見てくれてることに嬉しくなった。