Contact〜再会した初恋の君に〜

「先輩がシフト代わってくれなかったり妨害してるのはわかってました。だから、昔の伝手を頼りました」

「昔の伝手…ね。同級生だったんだもんな。まあ、お前たちお似合いだと思うよ」

「いちおう先輩にはきちんと報告しておこうと思いましたので」

「もう、手を出すなっていう警告だろ? もう望みがなさそうだから諦めるよ。その代わり今度、かわいい子紹介しろよ」

「覚えておきます」

軽くお辞儀して、その場を適当に流して話を終わらせた。仕事に戻ろうとしていたのに、先輩の次の言葉に耳を傾けてしまった。

「そういえばさ、理学療法士の藍田ってヤツが紗希ちゃんに結構あからさまに接近してるらしいぞ。気をつけておいた方がいいと思うぞ」

「理学療法士の藍田さんですか? どんな人かも知らないんですけど、田中に近づいてくる男は排除したいですね。先輩、情報ありがとうございます」

「だから、いい子紹介しろよな」

「はいはい」と返事をしたら、「真面目に考えておけよ」と念をおされた。

ふむ…噂だけでなく、本当に田中のことを狙っていた奴がいたのか。これは早々に排除させてもらわねばと思った。

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