あさまだき日向葵
11.嫌い、だから、好き。
『明日、朝から会える?』
翌週になって、ようやくそうメッセージを送った。
すると、すぐに電話かかってきた。
わっ……緊張する。
「はい」
『久しぶり』
「え、そう? そんなに……」
『久しぶり!』
「……あ、はい。ごめんね」
『本当だよ。俺んち来てくれんの?』
「うん、いい? 何か買って行こうか?」
『いい、迎えに行く』
それだけ言ったら切れてしまった。
電話だと少し声が違う。……花火大会の時以来だ電話で話すの。塔ヶ崎くんの顔を見てもドキドキするけれど、声を聞いてもドキドキするんだな。
……考えるだけでドキドキするんだけど。
──
塾の帰り道、何もいらないって言われたけれど、紅茶を買った。ひまわりの入った茶葉。
夏限定らしいから。元気になりそう。
それから、紅茶に合いそうなクッキー……を焼くことにした。
紅茶にはクッキーという発想が逆に庶民だなあなんて自虐的に笑いながら。
甘いもの好きなんだろうか。この前糖質カットのお菓子持っていったのに、今度はお砂糖とバターたっぷりのクッキーとか……それより手作りとかどうなの?散々、手作りの食事を頂いておいて、頭の中での自問自答が酷い。
簡単そうと思ったクッキーはすごい時間かかってしまって、両親に不審な目で見られたけれど。失敗作を食べて貰って、綺麗に出来た物だけを容器に入れて準備した。
翌週になって、ようやくそうメッセージを送った。
すると、すぐに電話かかってきた。
わっ……緊張する。
「はい」
『久しぶり』
「え、そう? そんなに……」
『久しぶり!』
「……あ、はい。ごめんね」
『本当だよ。俺んち来てくれんの?』
「うん、いい? 何か買って行こうか?」
『いい、迎えに行く』
それだけ言ったら切れてしまった。
電話だと少し声が違う。……花火大会の時以来だ電話で話すの。塔ヶ崎くんの顔を見てもドキドキするけれど、声を聞いてもドキドキするんだな。
……考えるだけでドキドキするんだけど。
──
塾の帰り道、何もいらないって言われたけれど、紅茶を買った。ひまわりの入った茶葉。
夏限定らしいから。元気になりそう。
それから、紅茶に合いそうなクッキー……を焼くことにした。
紅茶にはクッキーという発想が逆に庶民だなあなんて自虐的に笑いながら。
甘いもの好きなんだろうか。この前糖質カットのお菓子持っていったのに、今度はお砂糖とバターたっぷりのクッキーとか……それより手作りとかどうなの?散々、手作りの食事を頂いておいて、頭の中での自問自答が酷い。
簡単そうと思ったクッキーはすごい時間かかってしまって、両親に不審な目で見られたけれど。失敗作を食べて貰って、綺麗に出来た物だけを容器に入れて準備した。