あさまだき日向葵
ヘアアイロンにも慣れてきた。やれば出来るものだ。
塔ヶ崎くんの家に着くまでに湿気でべっとりしちゃうんだけど。
気温は高いままだけど、いつの間にか、蝉は鳴かなくなっていた。夏が、終わりかけていた。塔ヶ崎くんちの庭の蝉も来年同じように鳴くのかな……。
玄関に飾られたいたひまわりは、違う花になっていた。赤い、ダリア。
「お花、綺麗だね」
「ああ、ねーちゃんが小さな花嫌いなんだよ、ひまわりもそうだけど、そのダリアもガツンとした花が好きらしい」
「あー、はは、わかるような気がする」
お姉さんは、時々私たちの話しに混じりに来てくれる。相変わらず、ぶっ飛ん……失礼、面白い人だ。
「塔ヶ崎くん、お昼からは何してるの?」
しまった、聞くの少し早かった。せめてアイスティーが目の前に置かれた頃にしたら良かった。
塔ヶ崎くんの片眉が、ピクリ、動いた。
「何? デートのお誘い?」
「違うよ。いつも、何してたのかなって」
「なんだよ、ちぇ」
ちぇって、可愛い。とか、思ってる場合じゃなかった。
「晩の家庭教師がない日は家にいる。うろうろしたり、友達と会ったりはするけど?」
友達。やっぱり友達……だよね。女の子だとしても、友達だ。塔ヶ崎くんは友達多いし……誘われたら断らないだろう。
塔ヶ崎くんの家に着くまでに湿気でべっとりしちゃうんだけど。
気温は高いままだけど、いつの間にか、蝉は鳴かなくなっていた。夏が、終わりかけていた。塔ヶ崎くんちの庭の蝉も来年同じように鳴くのかな……。
玄関に飾られたいたひまわりは、違う花になっていた。赤い、ダリア。
「お花、綺麗だね」
「ああ、ねーちゃんが小さな花嫌いなんだよ、ひまわりもそうだけど、そのダリアもガツンとした花が好きらしい」
「あー、はは、わかるような気がする」
お姉さんは、時々私たちの話しに混じりに来てくれる。相変わらず、ぶっ飛ん……失礼、面白い人だ。
「塔ヶ崎くん、お昼からは何してるの?」
しまった、聞くの少し早かった。せめてアイスティーが目の前に置かれた頃にしたら良かった。
塔ヶ崎くんの片眉が、ピクリ、動いた。
「何? デートのお誘い?」
「違うよ。いつも、何してたのかなって」
「なんだよ、ちぇ」
ちぇって、可愛い。とか、思ってる場合じゃなかった。
「晩の家庭教師がない日は家にいる。うろうろしたり、友達と会ったりはするけど?」
友達。やっぱり友達……だよね。女の子だとしても、友達だ。塔ヶ崎くんは友達多いし……誘われたら断らないだろう。