あさまだき日向葵
「私、医学部に行くのに頑張って……だって、自立して、一人でも……」
「うん、うん。そうだなあ、聡子。俺、聡子は自立出来てるし、強いし、頑張ってるの知ってる。大丈夫だって思う。医者にだってなれる。でも、なりたいものに、なったらいいと思う。聡子なら何だってなれる。YouTuberでも」
「ぶっ、笑わさないで。ねえ、どうして気付いたの? 私、自分でも気づかなかったのに……」
「だって、俺、聡子のこと見てるもん」
「私、血とか苦手~」
「ええ、そんな理由かあ。はは」
「生物も無理だし、切り刻むの無理~」
「……え、昂良みたいなこと言うなよ。縫う方だよ」
塔ヶ崎くんが笑うと、お腹の揺れが、私の顔に伝わって、くすぐったい。
「まだ、進路調査まで時間あるから、考えろって。な? 親御さんだって、聡子が幸せならそれでいいんだって。……医者と結婚というテもある」
「あはは、何それ。……うん、でもありがとう。少し考える。気づいてくれてありがとう」
私……お医者さんになりたくない。口に出して初めてそうなんだってわかった。辛かった。ずっと、どこかすっきりしない気持ちででもそれがなぜなのかわからなかった。
私……私は……私らしく、生きたい。
「うん、うん。そうだなあ、聡子。俺、聡子は自立出来てるし、強いし、頑張ってるの知ってる。大丈夫だって思う。医者にだってなれる。でも、なりたいものに、なったらいいと思う。聡子なら何だってなれる。YouTuberでも」
「ぶっ、笑わさないで。ねえ、どうして気付いたの? 私、自分でも気づかなかったのに……」
「だって、俺、聡子のこと見てるもん」
「私、血とか苦手~」
「ええ、そんな理由かあ。はは」
「生物も無理だし、切り刻むの無理~」
「……え、昂良みたいなこと言うなよ。縫う方だよ」
塔ヶ崎くんが笑うと、お腹の揺れが、私の顔に伝わって、くすぐったい。
「まだ、進路調査まで時間あるから、考えろって。な? 親御さんだって、聡子が幸せならそれでいいんだって。……医者と結婚というテもある」
「あはは、何それ。……うん、でもありがとう。少し考える。気づいてくれてありがとう」
私……お医者さんになりたくない。口に出して初めてそうなんだってわかった。辛かった。ずっと、どこかすっきりしない気持ちででもそれがなぜなのかわからなかった。
私……私は……私らしく、生きたい。