あさまだき日向葵
良いところも、悪いところも……。
心の中で繰り返した。美点、欠点。長所、短所。
全部抱き合わせなんだろうか。
好き、嫌い……。
憧れ、嫉妬……。
だとしたら?
「私、塔ヶ崎くんの事、好きなのかもしれない!」
口に出してしまったことにも驚いたけれど、言った言葉にも驚いた。
たぶん……言われた塔ヶ崎くんよりも、私の方が驚いていたと思う。
「だとしたら、愛情表現が稀有」
その通りだ。眉根を寄せた顔すら、綺麗でまたじっと、見てしまう。
そのじっと、見ている私も眉根を寄せていたらしく
「その顔! たぶん、違うと思う。とりあえず、少しづつ、1個づつ整理しよう。何でそう思ったか。嫌いって言われても俺は別に傷つかないから気にせずに言って」
傷つかないと言った塔ヶ崎くんは人よりハートが強いのだろうか……いや、違う。
「傷つかないのは、何とも思ってない私にどう思われても気にならないってこと、だよね?」
「……そう、なるな。…………あ、悪い」
「いいよ、別に」
私も嫌いなんだったら、嫌いな人に何とも思われてなくても平気だ。平気なはずだ。
「……いや、お互いそんなに知らないだろ? だから……」
塔ヶ崎くんが焦ったようにフォローしてくれるのは
私が今……傷ついた顔をしているからなのだとわかった。
心の中で繰り返した。美点、欠点。長所、短所。
全部抱き合わせなんだろうか。
好き、嫌い……。
憧れ、嫉妬……。
だとしたら?
「私、塔ヶ崎くんの事、好きなのかもしれない!」
口に出してしまったことにも驚いたけれど、言った言葉にも驚いた。
たぶん……言われた塔ヶ崎くんよりも、私の方が驚いていたと思う。
「だとしたら、愛情表現が稀有」
その通りだ。眉根を寄せた顔すら、綺麗でまたじっと、見てしまう。
そのじっと、見ている私も眉根を寄せていたらしく
「その顔! たぶん、違うと思う。とりあえず、少しづつ、1個づつ整理しよう。何でそう思ったか。嫌いって言われても俺は別に傷つかないから気にせずに言って」
傷つかないと言った塔ヶ崎くんは人よりハートが強いのだろうか……いや、違う。
「傷つかないのは、何とも思ってない私にどう思われても気にならないってこと、だよね?」
「……そう、なるな。…………あ、悪い」
「いいよ、別に」
私も嫌いなんだったら、嫌いな人に何とも思われてなくても平気だ。平気なはずだ。
「……いや、お互いそんなに知らないだろ? だから……」
塔ヶ崎くんが焦ったようにフォローしてくれるのは
私が今……傷ついた顔をしているからなのだとわかった。