君のことが大嫌い
「藍住さん!茶色のペンキ足りない!」

ここで待っていた方がいいのか、と思っていたとき、クラスメイトから声がかかった。

「うそ、買ってくる!」

カバンを片手に、教室を出る。

廊下までもが愉快だった。

歩くだけでも心がワクワクする。

「綿木くん、私ホームセンター行ってくる」

一応、と見つけた君に声をかけて、学校を出ると、美術部の作った看板だったりが綺麗に並んでいた。

若干距離のあるホームセンターへの足取りも、少し軽くなった。
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