君のことが大嫌い
鏡を見て感動していると、みんなが笑った。

「実行委員お疲れ様と、ありがとうの気持ちだよ。絶対クラス一可愛くするって決めてたの」

メイクアップアーティストを目指しているという彼女が嬉しそうに言った。

「嬉しい!ありがとう」

何度も何度もありがとうと口にした。

止まらなかった。

それほどに嬉しかった。

もうそろそろ始まるかな、という頃、アナウンスが入って実行委員が招集された。

行ってらっしゃいと送り出された私は、胸をときめかせながら教室を出た。


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