君のことが大嫌い
「終わってるけど……。もしかしてやるの忘れてた?」

ゆっくり美香の方へと視線を戻すと、何度も何度も頷いている。

美香が課題をやり忘れるなんて珍しい。

「問題集忘れて帰っちゃって……。分かんないから教えて欲しい」

お願い!と手を合わせる姿に、嫌とは言えない。

もちろん嫌ではないし、大事な友達のピンチだから全力で協力するけど。

「もちろん。早くやっちゃおう」

私も美香も、2人してノートと問題集を開いた。

タイムリミットまで残り2時間。
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