君のことが大嫌い
「文化祭の実行委員を決めます」

7限目のホームルームで担任の溝口先生が言った。

男女1名づつらしい。

こういうのに積極的になれるほど、私はしっかりしているわけではない。

特に何をするでもなく、ただぼーっと黒板を見つめていたら、先生から封筒を手渡された。

「これ、女子で回してな。それでこっちは男子で回して」

どうやら誰も手を挙げなかった結果、くじ引きという決断に至ったみたいだ。

それにしても、この素早さは事前にくじ引きを準備していたのだろうか。
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