公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
 だったら、どうするの? というよりか、どうしたいの?

 公爵に姉の正体を告げる? 彼にすべてをバラしてしまう?

 なにを言っているのよ、わたし?

 いいかげんにしなさい。人には、分相応の立場があるのよ。

 ミユ・ギャラガーは、公爵が姉にかわる真に愛するレディを見つけるまで、姉の代替えとして彼に仕えていればいいのよ。
< 171 / 356 >

この作品をシェア

pagetop