公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
「ミユ、きいてくれ。ウインズレット公爵家は、代々軍の要職についている軍人の家系だ。おれの父、つまり先代のウインズレット公爵も将軍だったし、その前やその前の前の当主もそうだ。もちろん、その兄弟や従兄弟たちも、軍でなにかしらの職についている」
「ミユ、いまのブレントンの説明を頭に刻み込んだか? というわけで、おれもファース王国軍で要職に就いてい……」
「だから、嘘はやめて」

 ボス、しつこいわ。
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