公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね

秘密の紙片

　ドレス等の衣服が終ると、靴を物色した。

　わたしは、当然姉よりも足は小さい。だから、彼女の靴は合わない。しかも、ヒールが高すぎる。

　走りやすようペタンコの靴しか履いたことのないわたしには、姉の靴は苦行のアイテムにしか思えない。

　だけど、姉のドレスを着用するのなら、高いヒールの靴を履かねばならない。

　靴に布を詰めれば履けるのかしら？　
　というか、それ以前に高いヒールの靴をはく練習をしなければならない。

　万が一にも公爵と公の場に出るようなことになっ「ウインズレット公爵夫人」として粗相のないようにしなければならない。

　顔とドレスがちぐはぐなばかりか、あっち転びこっち転びしてしまっては、ブレントンに恥をかかせてしまうことになる。