公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
「ミユ、いいや。可愛いぞ。すごく可愛い」
「はあああああああ? ボスまでそんなことを言って? いいかげんにして下さい」
「奥様、奥様。奥様は、無自覚でいらっしゃるのです。お姉様に刷り込まれているのです。ご自身は可愛くない、というように。今夜のパーティーでも注目されていましたよね?」
「ジリアン、そうだったわね。それはそうでしょう? 『見てくれの悪いちんちくりんが、ウインズレット公爵の妻になったぞ』と、みんな笑っていたわ。それに、ボスだっていつも揶揄っていたし……」
「ちんちくりんだとは言っているが、不細工だとか不器量だとかそんな類のことは一度たりとも言っていないぞ」
「嘘っ!」
ボスに指摘され、思い返してみた。
たしかに、体格のこと以外でけなされたり揶揄われたことはないような気がする。
「はあああああああ? ボスまでそんなことを言って? いいかげんにして下さい」
「奥様、奥様。奥様は、無自覚でいらっしゃるのです。お姉様に刷り込まれているのです。ご自身は可愛くない、というように。今夜のパーティーでも注目されていましたよね?」
「ジリアン、そうだったわね。それはそうでしょう? 『見てくれの悪いちんちくりんが、ウインズレット公爵の妻になったぞ』と、みんな笑っていたわ。それに、ボスだっていつも揶揄っていたし……」
「ちんちくりんだとは言っているが、不細工だとか不器量だとかそんな類のことは一度たりとも言っていないぞ」
「嘘っ!」
ボスに指摘され、思い返してみた。
たしかに、体格のこと以外でけなされたり揶揄われたことはないような気がする。