公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね

姉が公爵以外の男性と?

 それはそうと、料理長のハミルトン・ブロックにメニューについてお願いしておかなくては。

 公爵がいるときならともかく、わたしだけのときに豪華な食事は必要ない。昨夜のような豪華すぎる料理ばかりだと、お腹が驚いておかしくなってしまう。それに、豪華な食事は太ってしまう。

 そういう気がする。

 料理長にメニューについて伝えること。

 頭の中にメモをしておく。

「ジリアン。姉は、公爵とうまくいっていたのかしら?」

 掃除を終えて出て行こうとするジリアンの背に、そう問いかけてみた。
< 41 / 356 >

この作品をシェア

pagetop