公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
「ということにしておけば、おまえは感動してくれるだろう?」
「また揶揄ったわね?」

 どうやら最近、急激に上流階級や政府の仕事が増えているらしい。もちろん、民間の仕事も引き受けているけれど、以前に比べて急激に増えたことから事務所もまともにしたという。

「さすがに移転することまではムリだがね」

 そうよね。ここは、ボスの家でもあるし。

 家賃は驚くほど安いらしいから、ここ以上の安い物件はそうそうないでしょう。

 というか、「まとまな会社」に見せるにはもっと昔にしておくべきだったのでは?
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