公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
「ああ。二人の言う通りだ。ミユ、なにも心配する必要はない。経費は、すべてジェフとネイサンの給金から天引きするから」
「ボスー、それはないでしょう?」
「ボスー、そではないですよね?」

 やはりボスの方が上手ね。

 エドモンド兄弟の情けない声に、笑いが止まらなかった。

 久しぶりに家族の一体感のようなものを味わうことが出来た。

 久しぶりにこここそが自分の居場所だと感じた。  

 久しぶりに自分が自分であるような気がした。
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