鬼上官と深夜のオフィス
「で、でもだったら私の一体何が好きだっていうの?私なんて、どこにでもいるような平凡な人間だよ?佐久間君みたいに仕事がデキるすごい人間なんかじゃないよ?」
「平凡だなんて、そんなことないですよ。こちらの無茶な要求も笑顔で応えてくれる頑張り屋さんなところとか、後輩の結婚を全力でお祝いしちゃうようなお人好しなところとか、色々あり過ぎて一度には言いきれませんけど、とにかく俺は先輩が好きなんですよ?……大体先輩、なんで俺とペアを組むようになったか知ってますか?」
聞けばなんと、佐久間君はペアを組む営業事務の後任を決める際、半ば決まりかけた案を跳ね除け、課長に私と一緒に仕事がしたいと直談判したと言うのだった。
「ね?俺はご立派なデキる男とやらなんかじゃないですよ。好きな娘と一緒に仕事がしたいと思ってる、ただの恋する男です。なんなら先輩の前で仕事ができる所をアピールして好きになってもらおうとしてる、ただの姑息なカッコつけ野郎なんですよ。」
伝えたい事を伝えきったせいか、脱力した様子な佐久間君はドサリと近くの椅子に腰掛けた。
「で、でも……」
思わず納得いかんと口を開く私に、まだ言うのかといった顔をした佐久間君はおもむろに椅子から立ち上がる。
「じゃ、先輩の、会社以外の姿も見せて?プライベートの姿も見せて?そしたら、もっともっと好きになって、先輩が納得いくまで愛してあげますよ?」
「平凡だなんて、そんなことないですよ。こちらの無茶な要求も笑顔で応えてくれる頑張り屋さんなところとか、後輩の結婚を全力でお祝いしちゃうようなお人好しなところとか、色々あり過ぎて一度には言いきれませんけど、とにかく俺は先輩が好きなんですよ?……大体先輩、なんで俺とペアを組むようになったか知ってますか?」
聞けばなんと、佐久間君はペアを組む営業事務の後任を決める際、半ば決まりかけた案を跳ね除け、課長に私と一緒に仕事がしたいと直談判したと言うのだった。
「ね?俺はご立派なデキる男とやらなんかじゃないですよ。好きな娘と一緒に仕事がしたいと思ってる、ただの恋する男です。なんなら先輩の前で仕事ができる所をアピールして好きになってもらおうとしてる、ただの姑息なカッコつけ野郎なんですよ。」
伝えたい事を伝えきったせいか、脱力した様子な佐久間君はドサリと近くの椅子に腰掛けた。
「で、でも……」
思わず納得いかんと口を開く私に、まだ言うのかといった顔をした佐久間君はおもむろに椅子から立ち上がる。
「じゃ、先輩の、会社以外の姿も見せて?プライベートの姿も見せて?そしたら、もっともっと好きになって、先輩が納得いくまで愛してあげますよ?」