鬼上官と深夜のオフィス
そんな佐久間の独り言
ついに今週で社内で誰も記録したことの無いという19週連続の営業成績トップになることかできた。
これでようやく20週連続という大台も現実味を帯びてきた。
あとちょっと。あともうちょっと頑張れば、目標だった記録に到達する事ができる。
そうしたら、あの人に胸を張って告白をしよう。
それだけを考えて、このところは仕事に取りくんできたのだから。
『俺、貴方よりも年下ですけど、結果を出せる頼れる男のつもりです。だから、どうか付き合って下さい。』
ようやくここまで来て、あともう少しで舞台は整うはずだったのだ。格好よく、あの人に伝えられる筈だったのだ。
なのに。
……とんでもない事をしてしまった。
入社以来ずっと好きだった先輩が、婚活アプリなんて使っているのを見たばかりに、変に焦って押し倒して、無理やり肉体関係を結んでしまうなんて、全くもって最低な事をしてしまった。
それでも途中で止めるつもりだったのだ。
ちょっと自分を異性として意識してもらえれば、なんて当初は軽い考えだったのだ。
けれど先輩の身体は今まで夜に1人、何度想像していたよりも柔らかくて甘い匂いがして、貪り尽くしたい本能を止める事ができなかった。
何よりも先輩の「もっとして」なんて甘いおねだりが俺の理性にトドメを刺した。好きな娘にあんなこと言われて止まらずにいられる男子なんて、この世にいるだろうか?
いや、いないだろ?いるはずないよ。
いるわけなんてない……よ、なあ???
……そんな自己弁護に走ったところで、やってしまったことに変わりは無い。
猛烈な後悔と蘇る興奮とこれからどう先輩と接していけばよいのかという葛藤と。
俺の夜はそうして一睡も出来ないままに過ぎていくのだった。
これでようやく20週連続という大台も現実味を帯びてきた。
あとちょっと。あともうちょっと頑張れば、目標だった記録に到達する事ができる。
そうしたら、あの人に胸を張って告白をしよう。
それだけを考えて、このところは仕事に取りくんできたのだから。
『俺、貴方よりも年下ですけど、結果を出せる頼れる男のつもりです。だから、どうか付き合って下さい。』
ようやくここまで来て、あともう少しで舞台は整うはずだったのだ。格好よく、あの人に伝えられる筈だったのだ。
なのに。
……とんでもない事をしてしまった。
入社以来ずっと好きだった先輩が、婚活アプリなんて使っているのを見たばかりに、変に焦って押し倒して、無理やり肉体関係を結んでしまうなんて、全くもって最低な事をしてしまった。
それでも途中で止めるつもりだったのだ。
ちょっと自分を異性として意識してもらえれば、なんて当初は軽い考えだったのだ。
けれど先輩の身体は今まで夜に1人、何度想像していたよりも柔らかくて甘い匂いがして、貪り尽くしたい本能を止める事ができなかった。
何よりも先輩の「もっとして」なんて甘いおねだりが俺の理性にトドメを刺した。好きな娘にあんなこと言われて止まらずにいられる男子なんて、この世にいるだろうか?
いや、いないだろ?いるはずないよ。
いるわけなんてない……よ、なあ???
……そんな自己弁護に走ったところで、やってしまったことに変わりは無い。
猛烈な後悔と蘇る興奮とこれからどう先輩と接していけばよいのかという葛藤と。
俺の夜はそうして一睡も出来ないままに過ぎていくのだった。