さよなら、真夏のメランコリー
四 夏の足音
原宿の裏通りにある小さなクレープ屋さんは、大繁盛していた。
「わぁー! トロピカルアイスクレープがデラックスだよ、美波!」
一時間も行列に並ぶことになるとは思っていなかったけれど、真菜があまりにも生き生きした顔で言うから笑ってしまう。
「意味わかんないけど、言いたいことはなんとなくわかるよ」
「美波もデラックスにすればよかったのにー」
「いや、その大きさは食べ切れないし」
「こんなの、余裕だって! クレープなんて飲み物みたいなものじゃん」
「え、どこが……?」
チョコバナナを選んだ私は、自分の手の中にある大きなクレープを見た。
このお店のクレープは、生クリームがたっぷり入っているのが売りらしい。
私のクレープはもちろん、彼女のクレープにはお茶碗に山盛り二杯分くらいの生クリームが入っている。
「生クリームって飲み物っぽくない?」
「ごめん、それは意味わかんない」
真菜が「えーっ!」と言いながらも朗らかに笑う。
いつも通りに明るい彼女の雰囲気が、私の心を和ませてくれた。
「わぁー! トロピカルアイスクレープがデラックスだよ、美波!」
一時間も行列に並ぶことになるとは思っていなかったけれど、真菜があまりにも生き生きした顔で言うから笑ってしまう。
「意味わかんないけど、言いたいことはなんとなくわかるよ」
「美波もデラックスにすればよかったのにー」
「いや、その大きさは食べ切れないし」
「こんなの、余裕だって! クレープなんて飲み物みたいなものじゃん」
「え、どこが……?」
チョコバナナを選んだ私は、自分の手の中にある大きなクレープを見た。
このお店のクレープは、生クリームがたっぷり入っているのが売りらしい。
私のクレープはもちろん、彼女のクレープにはお茶碗に山盛り二杯分くらいの生クリームが入っている。
「生クリームって飲み物っぽくない?」
「ごめん、それは意味わかんない」
真菜が「えーっ!」と言いながらも朗らかに笑う。
いつも通りに明るい彼女の雰囲気が、私の心を和ませてくれた。