さよなら、真夏のメランコリー
「ほら、やるぞ。本当に真面目にやらないと終わらないからな」
「わかってるよ」
輝先輩は、バイトと家庭教師と受験勉強。
私はバイトと課題。
夏休みのスケジュールは、早くもいっぱいなのだ。
今日だって、ふたりとも夕方からバイトがある。
真剣に課題をしなければ、夏休み最終日には泣くはめになるに違いない。
それを回避すべく、今度こそ真面目に英語のテキストをこなしていった。
(あ、また先輩の匂い……)
意識しないようにしていても、ふとした瞬間に彼の香りがいたずらに鼻先をくすぐってくる。
そのたびに、私の心はソワソワして、胸の奥がキュッとすぼまるようだった。
感じたばかりの気持ちは初めてのもの。
それに、どうしてこんな感覚を抱くのかがわからない。
クーラーの効いた部屋にいるはずなのに、なぜか頬が熱くなりそうだった。
「わかってるよ」
輝先輩は、バイトと家庭教師と受験勉強。
私はバイトと課題。
夏休みのスケジュールは、早くもいっぱいなのだ。
今日だって、ふたりとも夕方からバイトがある。
真剣に課題をしなければ、夏休み最終日には泣くはめになるに違いない。
それを回避すべく、今度こそ真面目に英語のテキストをこなしていった。
(あ、また先輩の匂い……)
意識しないようにしていても、ふとした瞬間に彼の香りがいたずらに鼻先をくすぐってくる。
そのたびに、私の心はソワソワして、胸の奥がキュッとすぼまるようだった。
感じたばかりの気持ちは初めてのもの。
それに、どうしてこんな感覚を抱くのかがわからない。
クーラーの効いた部屋にいるはずなのに、なぜか頬が熱くなりそうだった。