さよなら、真夏のメランコリー
今日は、輝先輩と遊園地に行く。
夏限定のパレードを筆頭に、アトラクションも楽しみで仕方がない。
今朝、出掛ける時にスマホを忘れたのも、ワクワクして眠れなかったせい。
あくびが出ないか心配だったけれど、今は目も頭も冴えていた。
私の家の最寄り駅から遊園地までは、一時間ほどかかる。
道中ではおしゃべりが止まらず、ふたりで冗談を言い合ったり他愛のない会話をしたりしていると、あっという間に着いた。
ところが、チケット売り場には大行列ができていた。
これじゃあ、どう頑張っても開園時間には中に入れないだろう。
「ごめん……。私が遅刻したから……」
「五分の遅刻くらいじゃ、そう変わらないだろ。この状況だと、一時間前に来ないと無理だったよ」
確かに、私が遅れたのは五分程度。
この行列を見る限りでは、たとえもう十分早く着いていたとしても開園時間には入場できなかったに違いない。
「あと、そもそもあの列には並ばなくていいし」
「なんで?」
「電子チケット、取っておいた」
「うそ!」
「マジで」
「輝先輩、天才ですね!」
「美波はこういう時だけ敬語になるよなー」
おかしそうに笑う彼は、電子チケット用の入場窓口に私を促した。
おかげで、開園時間から十分ほどで入場できた。
夏限定のパレードを筆頭に、アトラクションも楽しみで仕方がない。
今朝、出掛ける時にスマホを忘れたのも、ワクワクして眠れなかったせい。
あくびが出ないか心配だったけれど、今は目も頭も冴えていた。
私の家の最寄り駅から遊園地までは、一時間ほどかかる。
道中ではおしゃべりが止まらず、ふたりで冗談を言い合ったり他愛のない会話をしたりしていると、あっという間に着いた。
ところが、チケット売り場には大行列ができていた。
これじゃあ、どう頑張っても開園時間には中に入れないだろう。
「ごめん……。私が遅刻したから……」
「五分の遅刻くらいじゃ、そう変わらないだろ。この状況だと、一時間前に来ないと無理だったよ」
確かに、私が遅れたのは五分程度。
この行列を見る限りでは、たとえもう十分早く着いていたとしても開園時間には入場できなかったに違いない。
「あと、そもそもあの列には並ばなくていいし」
「なんで?」
「電子チケット、取っておいた」
「うそ!」
「マジで」
「輝先輩、天才ですね!」
「美波はこういう時だけ敬語になるよなー」
おかしそうに笑う彼は、電子チケット用の入場窓口に私を促した。
おかげで、開園時間から十分ほどで入場できた。