彼の素顔は甘くて危険すぎる
慌てて布団を足先まで覆う。
そんな私の様子を楽しそうに眺める彼。
もう恥ずかし過ぎて、どうにかなりそう!!
「じゃあ、いつになったら触っていいの?」
「ッ?!……触り、……たいの?」
「そりゃあ、もちろん」
「………」
「見たいし、触りたいし、しゃぶり尽くしたい」
「んッ?!……しゃっ、しゃぶるのは無理ッ!」
「じゃあ、見て触るのはOKなんだ」
「え?あっ、う~ん、……そ、その、……うちに?」
「へぇ~、じゃあ、楽しみに待ってる♪」
ギャァアァ~~ッ!!
墓穴を掘ったかも……。
分かってる。
彼は我慢してくれてるんだって。
キスだって上手いし、行為自体に余裕があるし。
きっと経験豊富なんだろうけど。
正直、キス自体にまだ余裕がない私は、それ以上のことに自信がない。
経験もなければ、体に自信もない。
きっとそういうことをする時が来たら、彼がリードしてくれるよね?
「不破くん」
「ん?」
「着替えるから外で待ってて?」
「やだね」
「え……」
「目瞑っててやるから」
「……開けない?」
「彼氏なんだから、見せたっていいでしょ」
「いや、……その……何て言うか……」
視線が泳ぐ。
下着は着けてるんだから、裸になるわけじゃないけど。
さすがに堂々と着替えれるもんでもないし。
ベッドから下りて、クローゼットの扉を開ける。
チラッと彼に視線を向けると、腕組して目を瞑っててくれている。
早いとこ、着替えないと。
ショート丈のオーバーオールにTシャツを着合わせた。
「ちょっと下に行ってくるね?」
「ん」
顔も洗ってないのに~!
彼を待たせるって、結構辛いっ。