はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「そうなんだね。今日は特に予定ないし、大丈夫だよ」
「・・・ありがと。あー・・・こんな不安になったことないよ、マジで。本当は、今すぐ先輩に彼女になって欲しいって思ってる。それだったらまだ余裕で送り出せる。・・・いや、それでも行って欲しくはないけど・・・」
そう話す彼の視線は地面へ落ちていた。
一ノ瀬くんって、本当に思ってること真っ直ぐに伝えてくれるんだな・・・。
彼の気持ちがそのまま伝わってきて、胸が少しキュッとなった。
「ごめんね・・・一ノ瀬くん。私もケジメを付けたいの。ちゃんとはっきりさせられたら・・・・・・私の気持ち、聞いてくれる?」
ぱっとこっちを見た一ノ瀬くんと、今日初めて目が合った。
「それって・・・」
その先は言わずじっと見つめてくる瞳に、私はいたたまれなくなって目を泳がせ、なんとか視線を逸らした。