はやく俺のこと好きになってよ、先輩。


「やっぱなんか知ってんだな。どういうこと?俺が納得できるようにちゃんと説明しろよ」


無意識に低い声が出て、それを聞いた美咲は唇を噛み締めた。


「は、遥斗が悪いんじゃん。・・・明華先輩ばっかり構って、全然遊んでくれないから」


「は?全然答えになってねーけど。ちゃんと分かるように説明しろって」


「や、だから・・・・・・、明華先輩がトイレに入って行くのが見えて、ちょっと意地悪してやろうって思ったの・・・。明華先輩に聞こえるように、遥斗が明華先輩のことかけてゲームしてるって・・・・・・もうすぐ付き合うらしいから、そのゲームももう終わるっーーー」


ダンっ!!


全部聞き終わる前に、俺は横にあった机を叩いていた。


美咲の肩がビクッと揺れる。


「・・・・・・なんだそれ。いつ、誰がそんなこと言った?」


「っ・・・・・・、私がっ、勝手に・・・話作って・・・」


「・・・・・・他には?他にも何か言ったのか?」


「・・・・・・っ」


美咲は泣きそうになりながら、唇を噛み締めている。


「全部言えよ」


「っ・・・・・・もうゲームが終わるから、また遊んでもらえるかもって・・・、だから私が誘えば、遥斗は乗ってくれる・・・って・・・」


呆れて言葉が出ない。


なんでそんな嘘つけんだよ。

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