はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「・・・・・・美咲、お前・・・よく平気でそんなことできるな」
「っ!平気じゃないよっ!遥斗が・・・遥斗のことが好きだから!だからっ・・・・・・明華先輩が邪魔だったの・・・」
「そんなことされて好きとか言われても、なんも響かねーわ。前にも言ったよな?明華先輩になんかしたら許さねーって」
「っ・・・・・・、私は・・・私は、本当に遥斗のことが好きで・・・」
「だから、何度言われても同じ。・・・・・・でも、美咲の気持ちを否定するつもりはない。人を好きになるのは自由だし・・・。だからって、その為に誰かを傷つけるのは違うと思うけど」
そこまで言うと、ついに美咲は泣き出した。
「うぅ・・・・・・遥斗・・・ごめんっ・・・」
マジか。
「・・・・・・まあ、そう思われるようなことしてきた俺も悪いと思うし、先輩に信じて貰えなかったのも事実だし。・・・美咲のせいだけじゃない。俺も言い過ぎた、ごめん」
「ぅ・・・遥斗・・・」
「でも、俺は明華先輩が好きだから、美咲の気持ちには応えられない。今後何かあるなら直接俺に言って。また明華先輩に何かしたら、次はマジで許さねーから」
俯いたままコクっと頷いた美咲を見て、俺は先に空き教室を出た。