はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
あの時、ちゃんと話せていたら確かに今も続いていたのかもしれない。
少し前の私がこの言葉を聞いたら、泣いて喜んで頷いていたかもしれない。
でも、もう全部過ぎてしまったんだ。
今は・・・・・・やっぱり頷くことができない。
「・・・ごめん、りっくん・・・私」
「待って。それ以上言わないで・・・・・・どうしても、明華のこと諦めたくないんだ。だから、チャンスが欲しい。夏休みオレと3回だけデートして。それで最後に判断して欲しい。お願いだから、今はまだ答え出さないで」
デートをしても、たぶん、いや、絶対に私の気持ちは変わらない。
でも、初めて見るりっくんの必死な姿に断ることはできなかった。