はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「・・・本気で言ってるの?」
「だから本気ですって」
「遊びじゃなくて?」
「違います」
・・・。
確かに、今までのおちゃらけた雰囲気はない。
でも、だからと言って信じられるわけでもない。
「まあ、信じられないのはわかります。でもこれから証明していきますから。だから、先輩に関わることはやめませんよ」
淡々と目を逸らさずに続ける。
「言ったでしょ?先輩の頭の中、俺でいっぱいにしてあげるって」
そう言った彼は、また意地悪い笑みを浮かべた。
それから、たぶん何も言い返せなくなった私を一ノ瀬くんが手を引いて駅まで連れてった気がする。
気づいたら自分のベッドに寝転がり、ぼーっと天井を見つめていた。