はやく俺のこと好きになってよ、先輩。


「ねぇ、どこ見てんの?」


「〜〜っ」


目を見れなくて、すぐ横の壁に視線を向けていた。


「・・・・・・あすか」


っ!


「・・・・・・それ、ずるい・・・」


急に名前で呼ばれて嬉しい反面、恥ずかしくて照れる。


「ちゃんと俺のこと見てて。他の男になんて余所見させないから。あすかの彼氏は俺だよ。・・・わかった?」


「うん、余所見なんてしないよ。私が好きなのは・・・遥斗、だけだから」


「っ!」


目の前の遥斗の喉がゴクッと動いた。


「あーもう。無理、可愛すぎ」


そう言いながら整った顔が降りてきて、唇が重なった。


柔らかいそれは離れることはなく、時々角度を変えながら段々深くなっていく。


「んっ・・・」


自然と漏れてしまう自分の声。優しく触れてくる遥斗の手に、身も心も解れていく。

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